ここに在らず。
「そうだ!誕生日と言ったらケーキだろやっぱ。しかも俺は料理が得意!だから初心者のあんたの手伝いをしてやれる!これで完璧!」
………
…えっと、この表情、何ていうんだっけ…
…あ、そうだ。この間テレビでやってたヤツ。ナツキさんが良くやるヤツだと思って覚えていたヤツ。
これは正にーードヤ顔ってヤツだ。
「…は、はい、そうですね!それが良いです!」
ドヤ顔の上手なナツキさんの提案に、私は大きく賛同した。
確かに今更プレゼントを探し始めるよりも、自分で作ったものをプレゼントする事に私はとても魅力を感じたのだ。…まぁ、彼の表情に押されたところも無きにしも非ずなのだけれども。