ここに在らず。


「二年前に何があったか、あんたなら分かるはず。だからあんたをここに連れて来たんだ。変わっていったのはあんただけじゃないんだって、言おうと思ってさ」


…ナツキさんは、意味の無い事はしない。

今までのナツキさんの行動、言動、全てに意味があるのだとしたら…きっと、今こそ始めの私が言いたかった言葉の出どころだと思った。


「トウマさんも、あんたに出会って変わったんだ」


…そこには、ナツキさんが知るトウマさんが居た。


「あんたはさ、トウマさんの答えそのものなんだよ」


ついに私はーーそこへ触れる、時が来た。


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