ここに在らず。

「…トウマさんは私に変わって欲しく無いと言いました。だから私に外へ出る必要も無いと…。つまりそれは、私が変わる事でトウマさんの求めるものとは変わってしまうから、だから私にはこれ以上変わって欲しくないと思っていると…そういう事ではないのかと、思うんです」

「……だから、トウマさんも変わったって言ったろ？あんたを見ているだけで良かったのが…そうじゃなくなったって事じゃないの？」

「…え？」

「いや、だから。それとこれとは別って事だよ。あんたはあんたであの人の特別だよ、それは変わらない。何処に居たって変わらないそれだけど、何処にも行って欲しくなくなったって事だよ」

「？」

「だーかーらー、前にトウマさんがそう言った理由は、きっと焦ったか信用したかのどっちかだって言ったろ？それが実は両方だったんだって事だよ」

「……？」


…なんだか、それとかこれとか、そうじゃないとかそういう事とか…あれこれ虫食い状態のような気分。