ここに在らず。
私は私の服装を確認する。これはいつものワンピースのパジャマで…何もおかしな所は無い。…あれ?私昨日外にどんな服で行った?このまま?玄関は?靴は?あれ?ローファーだけ?パジャマにローファー?…まさか!
あり得ないあり得ないと私は首を振る。
まず知られていない事があり得ない。お仕置きも無しなんてここ数日のあの流れではもっとあり得ない。
というか、なんでトウマさんはここを知っていたの?トウマさんがここまで連れて来てくれたって、え、絶対あり得ない。
私は玄関のドアに手を伸ばす。鍵が開いているはずだと思った。しかし、
「…あれ?開いてない…」
鍵は以前と変わらず、閉じたままだった。