ここに在らず。
未来の約束
学校が終わると同時に私は教室を飛び出した。それにはもちろん、急いで向かいたい訳があるからである。
「おまたせしましたトウマさん!」
向かった先は、校門につけて停めてある一台の車。それは初めてトウマさんと行った買い物の時にも見た車で、そこにはいつものトウマさんの姿があった。
「おかえり。毎回毎回そんなに急がなくてもいいのに」
そう少し呆れているようにも見える笑顔で微笑むトウマさんに、「いやでも、やっぱり嬉しいので」と答えながら、私はワクワクと助手席へと乗り込んだ。
「さぁ!今日もよろしくお願いします!」
「…君はいつもやる気に満ちてるな」
「それはもちろん、トウマさんを見張る役割でもあるという事なので!気合い入ってますよ!」
「……そうか、ナツキだな。言っておく」