ここに在らず。


それからというもの、結局私から敬語が抜ける事は無かったけれど、私の心は完全にトウマさんに対して開かれたのだと感じた。今まで以上にトウマさんを想った時に抱く感情が信頼と安心、という言葉にピッタリとくるようになったと思う。


「トウマさん、今日もお時間頂けますか?」


から始まる、毎回の私の質問タイム。


「背がお高いですよね!どれくらいあるんですか?」

とか

「トウマさんは本を読まれますか?どんな種類がお好きですか?」

とか

「トウマさんって朝ご飯は召し上がるタイプですか?だとしたらパンですか?それともご飯でしょうか?」

…なんて、こんな事までも。



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