ここに在らず。
「……え?」
「いや、全然返事返って来ないから」
「あ…あぁ、えっと、あの、そうです。昼休みです」
「え、それ?」
「え?」
「やけに警戒した顔してだんまり決めこんで最初に出てきた言葉がそれ?」
「…でも、そう聞かれましたよね?」
「…まぁ、そうなんだけど」
「?」
「……まぁいい。それで?まだ昼休みある?」
「え?ありますけど」
そこで私はハッとした。反射的に答えてしまった事に、しまった!と心の中で思った。
何故ならその人は、「よし」なんて呟くと私の隣の席に座ったのだ。当たり前の顔をして、何の躊躇いもなく。
まさかのその行動に私は、どうして?なんで?と、頭の中には疑問詞ばかりが浮かび上がり、行動の意味を考えてみようにも、まったく分かりそうにも無い。これはもはや私、パニックになっているのでは…なんて思った、その時だった。隣に座ったその人と、はたりと目が合った。