ここに在らず。
「あんたはそういう人なのか」
「…はい?」
「いやー納得した。なるほどな」
「?」
何の話だ?なんて思っているうちにその人にとっての今日の会話は終了したらしく、そのまま読書モードへと突入する事になったため、私は一人放置されたような気分になった。
そして昼休みの終わりと共に私はその人とは別れ、教室へと帰る事になったのだけれど…残された分からない事の数々に、帰宅後もどうも読書に集中出来ない。
不思議だ…本当に不思議だ。
正直、外の世界…というか、他の人と極端に関わりの無かった私には、彼の発言、行動、全てが手には負えないと感じた。さっぱり分からない。何の意図があってどんな意味があるのか、どうしたいのかさっぱり分からない。
…トウマさんなら、分かるのかな…