*ふわり、はつこい*
❋はじめて、
❋はじめて、
─6月上旬─
だんだんと初夏の匂いがしてくる季節になってきた。
6月はとくにといった行事はないけど先輩達と部活をやるのは今月が最後になる。
来月になると中体連が始まり、先輩達は引退となる。
「最近、心向なんか雰囲気変わったね」
ユウカちゃんが私の顔をまじまじと見るので少し恥ずかしくなって私は自分の顔を手で隠した。
「好きな人でも出来た?」
ユウカちゃんのその言葉に少しどきっとする。
「い、いない!・・・てゆか、どんなのが恋なのかも分からないし。まだ恋なんてしたことないもん」
私は少し焦り気味に俯いて答えた。
あれ。なんで今一瞬だけ陽汰先輩の顔が浮かんだんだろう。もしかして・・・?て、そんなわけないよね。だってあの大会以来、先輩と会話すらしてないんだもん。
「ふーん。本当にそう?」
ユウカちゃんが私の顔を覗き込む。
「ほ、ほほ・・・本当だってっ!」
私もなんでこんなに焦ってるんだろう。
胸がすごくもやっとする。
─6月上旬─
だんだんと初夏の匂いがしてくる季節になってきた。
6月はとくにといった行事はないけど先輩達と部活をやるのは今月が最後になる。
来月になると中体連が始まり、先輩達は引退となる。
「最近、心向なんか雰囲気変わったね」
ユウカちゃんが私の顔をまじまじと見るので少し恥ずかしくなって私は自分の顔を手で隠した。
「好きな人でも出来た?」
ユウカちゃんのその言葉に少しどきっとする。
「い、いない!・・・てゆか、どんなのが恋なのかも分からないし。まだ恋なんてしたことないもん」
私は少し焦り気味に俯いて答えた。
あれ。なんで今一瞬だけ陽汰先輩の顔が浮かんだんだろう。もしかして・・・?て、そんなわけないよね。だってあの大会以来、先輩と会話すらしてないんだもん。
「ふーん。本当にそう?」
ユウカちゃんが私の顔を覗き込む。
「ほ、ほほ・・・本当だってっ!」
私もなんでこんなに焦ってるんだろう。
胸がすごくもやっとする。