*ふわり、はつこい*
「よかったじゃんっ。心向」


ユウカちゃんは私の方を向いて、ユウカちゃんまで嬉しそうにそう言ってくれた。


「・・・うん。どうしよ、泣きそう」


私は放心状態のなか、それだけポツリと呟くように言った。


「泣いてたら先輩の試合見れないよ」

「うん、そうだね・・・っ」


私はぐっと涙を堪えた。

もうすぐ第2Qが始まる。

今は先輩の応援をしよう。

私は泣かないように顔を上げた。
< 100 / 187 >

この作品をシェア

pagetop