*ふわり、はつこい*

❋めーる、

❋めーる


─夜─


あのあと、私はユウカちゃんとしばらくして帰った。

先輩達は自分の母校へ行くのが毎年恒例となっているから、あそこにまだいても自分達は仕方ないのだ。

そして今は先輩のメアドが書かれた紙とにらめっこを続けている。


「・・・」


どうしよう。メール送りたい・・・けど・・・。送る勇気でない。てゆうかなんて送ったらいいの・・・?

私は携帯に先輩のメアドを打ち込む。

《To:陽汰先輩
Sub:こんばんわ

三瀬です。
今日は卒業おめでとうございます。
今夜は月も綺麗ですね。
ところで今なにしてました?》

・・・なんか難い?というより可愛くない。

私はもう一度文を打ち直した。
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