*ふわり、はつこい*
体育館に着くとまた、入り口で立ち止まった。

どこで見ていればいいのか分からなかったのだ。


「ユウカさん、これはどうすれば?」

「心向さん、これはあれですよ、あれ。近辺の誰かに聞けばよいのでは?」


変な口調でやり取りをし、私達は体育館近くの誰かに聞くことにした。

探す事10分。

やっと人が見つかった。

見つけたのはバスケの関係者らしき40代から50代の男の人。


「すみません」


ユウカちゃんが声をかけるとその男の人はこちらを向いた。


「あの、バスケの試合ってどこで見てたらいいんですか?」

「君ら今、どこの中学生?3年生かな?」

「N中です。はい3年です」

「おぉ!あ、もしかして来年の入部希望とかかな!?」


急にその男の人は嬉しそうに笑いそう言った。


「・・・あ、まぁ、はい」

「そっかそっか!おっちゃんについておいで!おっちゃんがみんなに言っておくから、大丈夫だよ!」


私達はその圧力に圧倒され、男の人についていった。

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