君と同じ悼みを。


きっと彼女は人気者になるんだろうな。

そんなことを予感させるような、期待させるような、とにかく印象に残る人だった。



ドキドキとなる胸に、着慣れない制服。

心機一転したくて切った、顎のラインで揃えた黒髪。


心機一転、できてないな…。




結局体育館で行われた入学式はそのまま終わって。

わたしはその退屈さに辟易しながらも、これからの高校生活をどうしようか模索していた。




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