君と同じ悼みを。
入学式のあと発表されたクラス分けで、わたしは3組になった。
緊張と不安で自然と顔が強張っていて、きっと人から見たら怖いんだろうなと思いながらも人の流れに押されるように、まだ知らない校舎の中を歩いていく。
教室に入るとまだ数人しかいなかったから、どうやらわたしは早い方らしい。
黒板に貼られた座席表どうりの席について、机の上で両手を重ね合わせる。
暫くじっとそれを見ていたけど、このままじゃダメだと思って勢い良く頭を挙げた。
すると幾分か人が増えていて、わたしの前の席に座ろうとしていた人と偶然目があってしまった。
アッシュ系に染まった緩く巻かれた髪に埋もれるように小さな顔、ぱっちりとした大きなタレ目、高すぎないけど筋の通った鼻。
身長は高い方で、線が細い。
ほんとにほんとにびっくりした。
それは、体育館で憧れた、あの美少女だったから。