ROMANTICA~ロマンチカ~
休日もほとんど返上状態。

よく体を壊さないものだと、本当に心配になるくらい。
 


だからあんまり顔を合わせることはないけれど、嫌味を言ったのは一度だけで、その後は顔を合わせても、何もなかったかのように、それまでと同じに接してくれている。


 
気を使ってくれているのか、実際何とも思っていないのか……? 


キスくらいで舞い上がって、あたしって本当にアホだ。


 
「ハァ……」


 
溜息。
 

でも、ドイツ語に合格できたのは、やっぱり涼輔さんのおかげだ。

 
何か、お礼をしないといけない。
 

お金のかかることはダメだ。



彼はあたしなんかよりずっとお金持ちだし、あたしの財産も氷室涼輔が管理していて、お小遣いをもらっているくらいなんだから。
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