ROMANTICA~ロマンチカ~
「だって、あたし、涼輔さんに大ケガさせたわ。

それも二回も。

あたしの身体には、ママを殺したあの人たちと同じ血が流れてる。

そんなあたしが涼輔さんのそばにいたら、涼輔さんまで世間から後ろ指、指されるわ」

 
「都季ちゃん、君は一度、俺との約束を破っている」

 
「?」

 
「君が会いたいと言っていた、三人のうちの誰かに会うことができたら、まず一番に俺に連絡するという話を」

 
「ごめんなさい。忘れてたわ」
 

「すんだことは、もういい。もう一つした約束は、どうするつもりだい?」
 

「運命から逃げないっていうやつ?」
 

「うん」
 

「……運命って、何なのかしら? 

何をするのが正しくて、何をすることが間違っているのか、全然わからない……」
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