ROMANTICA~ロマンチカ~
上がけの外に出してあった、パジャマの右足を持ち上げる。

ギプスの先からのぞくつま先が、まだ腫れぼったい。

足をベッドに下ろす時、微かに顔をしかめた。

痛そう。
 


「涼輔さん、足、痛みます……?」
 
「ああ、ズキズキする。

おまけに重たくて熱っぽい。

コンディションは最悪。

ネンザした時もそうだけど、やった日よりも翌日の方が痛いんだよな」
 

「あの、痛み止めもらって来ま……」 
 
「さっき、のんだところ」


 
ベッドから出ようとしたあたしは、つんのめった。
 
「……」
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