ROMANTICA~ロマンチカ~
「あたしが、いたから……?」
――『都季がいたから、あたしはここまで頑張れた』
大学合格の報告をした時、ママが電話でそんなことを口走っていたような気がする。
「そう、人は一人では、なかなかあそこまでは頑張れないよ。
どんな人間でも、何らかの心の支えが、生きて行く上では必要だ」
「だけど、やっぱり良くないですよ。
涼輔さんに甘えるだけじゃ、何の役にも立たなくて、それだけじゃなくって、迷惑までかけて……」
「迷惑だなんて思っていない!
はっきり言って、勝手に出て行かれる方が、よっぽど迷惑だ。
一体どこへ行ったのだろうと案じ、心配する者も身にもなってみろ」
「だけど……あたし、涼輔さんに心配してもらうような、価値、ない……」
「君にその価値があるかどうかは、私が自分で決める。
君に指図する権利はない」
涼輔さんらしい、物の言い方。
――『都季がいたから、あたしはここまで頑張れた』
大学合格の報告をした時、ママが電話でそんなことを口走っていたような気がする。
「そう、人は一人では、なかなかあそこまでは頑張れないよ。
どんな人間でも、何らかの心の支えが、生きて行く上では必要だ」
「だけど、やっぱり良くないですよ。
涼輔さんに甘えるだけじゃ、何の役にも立たなくて、それだけじゃなくって、迷惑までかけて……」
「迷惑だなんて思っていない!
はっきり言って、勝手に出て行かれる方が、よっぽど迷惑だ。
一体どこへ行ったのだろうと案じ、心配する者も身にもなってみろ」
「だけど……あたし、涼輔さんに心配してもらうような、価値、ない……」
「君にその価値があるかどうかは、私が自分で決める。
君に指図する権利はない」
涼輔さんらしい、物の言い方。