ROMANTICA~ロマンチカ~
「はい」
 
「いい加減、白状したらどうだ? 

おまえ、私のことが好きなんだろう?」
 

「えッ! なッ! そ、そんな……」
 

思わず顔を上げる。


つい悪い癖が出て、しどろもどろになってしまう。
 


「病院で言ったこと、嘘だとは言わせないぞ」
 

あたしのアゴを持ち上げる。
 

「涼輔さん、聞いてたの?」
 

「ああ、聞いてた。

おまえの話が、あんまり長いので、途中で眠ってしまったのは不覚だったが」
 


もう、言い訳しても無駄のようだった。
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