ROMANTICA~ロマンチカ~
「あーあ、都季ちゃん、やられちゃったんだろうな。
こうして、世界から貴重な処女が一人消えて行く……」
ヤナギヤがぼやく。
写真の中から、花嫁が飛びきりの笑顔で微笑みかけてくる。
少しはにかんでいるけれど、それでいて、幸福で満ちあふれ、彼女のみならず、周りの人間も同様に幸せにする笑顔。
去年の秋口、探偵事務所に現れた時のような、傷ついた獣めいた危うさは、その瞳の中から消えていた。
彼女が、パンティを売ろうなどと考えることは、もうないだろう。
こうして、世界から貴重な処女が一人消えて行く……」
ヤナギヤがぼやく。
写真の中から、花嫁が飛びきりの笑顔で微笑みかけてくる。
少しはにかんでいるけれど、それでいて、幸福で満ちあふれ、彼女のみならず、周りの人間も同様に幸せにする笑顔。
去年の秋口、探偵事務所に現れた時のような、傷ついた獣めいた危うさは、その瞳の中から消えていた。
彼女が、パンティを売ろうなどと考えることは、もうないだろう。