現実は、変えられない

初めて行く学校のために、早めに家を出た。

2年生の2学期からの転校だから、
クラスでは、ある程度のグループができているだろうと思いながら
電車が来るのを待っていると、



前の学校 清蘭高校の、制服を着ているの女子を見た。
しかも、同じクラスだった人だ。

向こうは、私には気づいてないようだった。


バレないように、下を向いて過ぎ去るのを待っていた。



遠くから、


「あの子可愛いいねぇ」


「山ヶ丘の制服着てるよ」


「でも見たことない子だけど」

もしかして、自分のことを言われているように感じて、
横目で見てみると、


今日から行く学校の山ヶ丘高校の制服を着た、男の人と女の人がいた。



目が合ってしまって、どうすればいいのか戸惑ってうちに電車が来て、
人ごみに巻き込まれて
その人たちを見失った。


電車を降りると、
たくさんの山ヶ丘の制服を着ている人がいた。



新しい高校生活が
始まった。




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