現実は、変えられない


慎也said

桐谷莉奈っていう人と
席がとなりになって、
委員会が一緒になった。

桐谷は、この学年で1番モテている。
しかし、誰か付き合っている情報は一度も入ってきていない。


周りの男子も、桐谷のことを気になっている。
だから、委員会が一緒になった俺にズルイってよく言ってくる。


桐谷は、委員会のときも
誰にも優しく、仕事もテキパキと終わらして、

俺も、いつの間にか気になっていた。


そして、帰り道が一緒と知って
一緒に帰ろうと誘おうと思っても
いつも桐谷は先に帰ってしまって
出来なかったが、


ある雨の日、
雨の中を帰ろうとする桐谷を見つけて
一緒に帰ることができた。


電車でも、混んでいて
桐谷とすごい近い距離だった。
電車の揺れに一生懸命にバランスを取ろうとしている姿も
少し子供ぽくて可愛かった。


駅に着くと、桐谷の兄がいて
桐谷とは別れた。


あの頃から、
俺は、あいつのことが好きだった
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