現実は、変えられない

電車を降りて
いつもなら、駅で別れるけど
手をつないだまま慎也は離そうとしなかった。

しかし私は疑問が隠せなかったらしく
慎也は

「家まで送る」

私は、さっきのことがきっかけで少しさみしく感じていたので、
いつもなら、遠慮するところ
今日は素直に喜んだ。

「莉奈って、
 今週の土曜日空いてる?
 どこっては決まってないけど
 どこか行かない」

もしかして、デート
私は、ドキドキが隠せなかった。

「うん
 私、今見たい映画あるんだけど」


「わかった」

少しすると、私の家に着いて
バイバイと言うと、
慎也は私にキスをした。


私は、驚きすぎて固まってしまった。

「また今度、日曜日のことは決めよう」

だけ言うと、慎也は手を振って帰って行った。


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