現実は、変えられない

葬式から2日後には、
やっと、父と一緒にご飯を食べるようになって
父も仕事に行くようになった。


しかし、兄のことが好きだった母は
精神的に不安定になり
いつもお酒を飲むようになった。

私は、学校に行く気にはなれずに
母の代わりに、家で家事をしていた。


ある程度落ち着いて来た私は、

5日間ぐらい電源が切れていた携帯をつけた。

そこには、衝撃に事実が書かれていた。


真奈からは、
《大丈夫?
 落ち着いたら連絡ちょうだいね》

など心配するメールが来ていた。


しかし、同じクラスだけど
あまり関わりがない人からは

《犯人って
 本当にあの人なの?》

アノヒト……?

誰?


そんなときにちょうどゴミ箱に入っている新聞が目に入った。
いつもなら、こんなとこに新聞を捨てないので
もしかして、みていると
兄の事故について書いてある記事が見つけた。

そこには
《加害者 高橋 光彦(43)》
書かれていた。

その記事を読んでいると
ちょうど慎也からメールが来た

《ごめん》


私は、混乱が続いていた。


ただ、父が帰ってくるのを待った。

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