君に贈るクリスマス
「去年は葵に言われたから、今年は俺が言う」

ポケットに忍ばせてある小箱をそっと掴む。

「絶対、一生俺は葵と一緒にいる」

「それって・・・・・・」

更に驚く葵に

「俺と、結婚してくれ」

今日と言う日に言おうと決めてた言葉をぶつける。

「嫌だったら、これ川に投げ捨ててくれていいからさ」

ポケットから小箱を出すと、その中身をそっと葵の細い指に通す。

「え、あの、えっと・・・・・・」

葵は指に通したリングと俺の顔とを交互に見ている。

「ほ、本当に?冗談とかじゃなく?」

「流石に、こんな事まで冗談で言うほど野暮じゃねぇって」

これで冗談です何て言ったら、絶対殴られる。

っつーか、船から落とされるかもしんねぇ。

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