年下の不良くん《番外編》
──と、思ったものの、これだけ周りから言われると、我慢していたものが溢れて、今日、今すぐに会いたくなってきた
けど、どうする
今日つったって学校だし、会う時間なんて少ねぇし…
デートさえも放課後からだったら、時間がない
とゆうかまず、りりかの時間が今日空いているのかさえ謎…
授業中、先生の話も聞かず、スマホを机の下で隠して、どうやって彼女を誘おうか、一人で悶々と考える
彼女が大学生になり半同棲がなくなってしまってから、いっぺんに彼女の生活スタイルが分からなくなってしまった
それに少しだけ、疎外感を感じていた
彼女への想いは変わらないのに、すれ違う生活の中で徐々に溝が出来ている
結局良い誘い方なんて、思いつかないまま授業が終わり、俺はいつも通り武蔵と帰宅する
晴れない気分で校門に向かっていると、そこには会いたかった人が、優しい笑顔で手を振って待っていた
「りりかっ!?
どうしてここに!?」
「ふふっ、びっくりした??
武蔵くんと杏と麻衣から、翔くんが寂しがってるって聞いて、飛んできちゃった」
ちらりと隣の武蔵を見ると、ばちんとウインクをされる
「へへっ、たまには役に立つっしょ??」
「……ほんのたまにな…」
口ではこう言ってるものの、本当は心底感謝してます…
しばらくして武蔵と別れた俺達は、駅前の喫茶店へ入った