年下の不良くん《番外編》
「──好きだ」
「えっ─!?」
「好きなんだ!!
君に好きな男がいようとも、それでも結花ちゃんを諦めきれないっ!!
…昨日の男が君の好きな相手でも、俺は君を奪う覚悟だ」
「…好きな相手…??」
あたしの好きな相手は、抱きしめているしゃちょーさんなんだけど…
「…昨日一緒にいた男がそうなんだろう??」
「えっ…??
口男の事??」
「………そうなんだろ??」
段々と声が小さくなっていったしゃちょーさんを見上げると、目を泳がせて合わせようとしない
「…ふっ…あははっ!!
違うよ〜!!」
いつもは見せない表情が、どうしてか可笑しくなっちゃって、雰囲気をぶち壊して笑ってしまった
「え??違うの??
じゃあ──」
「──あたしが好きなのは、しゃちょーさんだよ!!」
まさか、しゃちょーさんと同じ想いだったなんて夢みたいで、勢いよく抱きついた
「おわっ!!あぶねー…」
倒れそうになる身体を、しゃちょーさんはがっしりと受け止めてくれる