年下の不良くん《番外編》


「本当に申し訳ありません、社長
昔かっからこういうジョークが好きな妹でして…」


「ちょっとお兄ちゃん!!
ジョークとかそんなんじゃないって!!」


あたしの発言なんてお構い無しに、お兄ちゃんはぺこぺことしゃちょーさんに頭を下げて謝る


「あー…いやその…実は付き合ってるんだ…」


「そうですよね、そんなはずは……はっ??」


思いもよらなかったしゃちょーさんの言葉に、お兄ちゃんは固まってしまって、びくともしない


「その…申し上げにくいんだけど…
君の妹さんと交際しています…」


あたしの兄という事で、緊張したらしいしゃちょーさんは、苦笑いを浮かべながらそう答えた


「…えっと…それは冗談とかではなく…マジの方ですか…??」


「ええ、まあ…そういうことかな」


お兄ちゃんは何回もあたしとしゃちょーさんの顔を交互に見て、状況を把握してから口を開けた



「……あのー…こんながきんちょでいいのですか??
他にもっと社長に似合う女性は、居られると思うのですが…」


「わっ、お兄ちゃんそれ酷くなーい?!
がきんちょとか、あたしそれほど子供でもないしー!!」


あまりのお兄ちゃんの言いように腹が立ったあたしは、ぽかぽかとお兄ちゃんの腕をグーパンチする


「いたっ、痛いってっ…!!」


あたしの乙女心の方が痛いってばっ!!


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