年下の不良くん《番外編》


「まぁ、単純な奴と言えばそんなんだがな
…でも、彼奴は社長の身だ
沢山の部下や、その部下の家族をも背負っている
俺はもっと彼奴には、社長という自覚があってもいいと思うんだが…それは俺のエゴに過ぎないか??」


「…ううん、そんな事ないよ
それだけ、鉄の仮面さんが会社を思ってるって事だよ」



きっと、しゃちょーさんも鉄の仮面さんの気持ちを分かってる


だからこそ、どの会社の社長よりも仕事熱心なんだろうし、鉄の仮面さんが言ったように、ここまで会社を大きく出来たんだと思う


「…っと話が逸れたな
まぁ、と言うわけだから、結花」



「は、はい…!!」



真剣な表情で初めて名前を呼ばれ、ぴしっとあたしの背筋が伸びる



「春樹を頼む
彼奴は器用な奴に見えて意外に不器用だから、面倒くさい時もあるかもしれない
だが、末永く仲良くやってくれたら、幼馴染みの俺も安心する」



「…うん、わかった」


鉄の仮面さんは、一番、しゃちょーさんの事を心配している


じゃあないと、こんな風にあたしに言わない



「そうか、なら安心だ
…おい、それより彼奴はロリコンか何かか??
自分より一回りも下の女に手を出して、犯罪ではないのか??」


がらりと話の雰囲気を変えた鉄の仮面さんは、コーヒーを飲むと自身の椅子に座る



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