隣人警報ー甘い囁きにご注意をー
ー30分後ー
あれ?えっと…
帰るんじゃなかったのかな⁈
依然として、猫を可愛がる亮。
私は…放置(笑)
「亮⁇そろそろ警備かかるかも…」
「ん、あぁ、わかった」
亮は、鞄を背負い、そして猫を抱える。
「連れて帰って大丈夫なの⁇」
「ほら、ダンボール」
指差すほうには
一つのよれたダンボール。
そして1枚のタオルが入っていた。
”拾ってください。
生後3週間のオス猫です。”
「こういうの、
めちゃくちゃ勝手だよな。
拾ってって言いながらも
見つけにくいとこに置くなんてさ。」
猫は亮をじっと見つめる。
亮の目は、猫と目があっているはずなのに、私には、どこか遠くを見ているように見えた。
「奏、ほら。」
亮が
猫を抱えていない手を、差し出す。
「え…?」
「動物病院、連れてくから」