隣人警報ー甘い囁きにご注意をー
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別れ際、私の部屋の前で
亮が思い出したようにいう。
「部屋戻ったら、鍵、かけなよ?」
「わかってますよ!それくらい」
子供扱いしないでよね!ほんと
ーがちゃ!
疲れた。
いろんなことがありすぎて。
そのままベットに寝そべる。
なんか、変な感じ。
あのいじわるな瀬名くんが、
図書室のセナくんで、
動物好きの亮だなんて…
久々の再会なのに、どこかよそよそしかった。
ーがばっ!
起き上がった勢いで掛け布団が落ちてしまった。
っていうか
私、亮と…
キスしちゃったんじゃ…
ちょっとまって?
なんのキスなの?どういう意味での?
慰め?再会のキス?それとも友達としてのコミュニケーションの一環⁈
頭の中は回路が繋がらない。
「…聞けないよ。そんなの」