ナムストーンPART2

実験2

初日のテーマは五人そろうと何ができるかを探る実験である。
まずはじめにテーブルの上に◎△☆□などのマークを描いたカードを
裏返しておいてナムストーンと唱えて一枚ずつ言い当てていくゲームは

何回やってもちぐはぐでうまくいかなかった。次にコーラのビンを
テーブルの上においてナムストーンとみんなで唱えてふたを開けようと
試みたがみんなの身体が若干浮いたくらいでやはりうまくいかない。

皿にアルコールを入れて火をつけようとしたが駄目。壊れた時計を
動かそうとしたみたがこれも失敗。死んだ金魚を生き返らせることも
やはりできなかった。徐々にはっきりしてきたことはただひとつ。

五人で手を合わせてナムストーンと唱え続けると、その間床から
数センチ皆浮いているように見えるということだけだった。

どうもほんとに浮いているみたいだということで、
午後からはこの浮上実験に集中してみることにした。

まず手の組み方から考えてみる。右手は石を握っているから
そのままだが、左手で左隣の人の右手首をしっかりと握ることにした。

何回か試みると間違いなく数センチはその間(ナムストーンを唱えている間)
浮上していることがはっきりと確認できた。これはやはりすごいことだ。

さらに数回浮上唱和を繰り返す。リラックスしたほうがより長くより高く
浮上できるようだ。とはいってもせいぜい5cmが精一杯。

相当な集中力を要するのでかなり疲れる。夕方にはみんな完全にダウンして
今日は早めに就寝することになった。これは訓練すればほんとに大変なことに
なるかもしれない。疲れてはいたがみんな希望に目は輝いてきた。

次の日午前中ナムストーンを唱えながらの移動を試みた。全員で右方向にと
祈った。するとわずかばかり動いて着地したのだ。これは画期的なことだ。
訓練すれば空中遊泳ができるかもしれない。

まさかとは思いつつ、午後からは外に出てみることにした。リラックス
リラックス!力を抜いて瞑想に入るように軽く念じることがコツのようだ。
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