ナムストーンPART2

古知平2

昼食後に再びみんなで腕を組む。
ナムストーンを唱えて舞い上がる。

地上100mほどでゆっくりと旋回。
考え事をしていたオサムの手が緩み
ナセルが落下した。

満腹で油断をしていたのだ。
みるみる落ちていく。みんなで叫んだ、
「ナムストーン!」

するとどうだろう。
ナセルの体が空中に停止したかと思うと、
我々のいる上空へと
徐々に舞い戻ってきたのだ。

『なるほどそうか』
オサムはわざと手を離して落ちてみた。
「ナムストーン!」

一声で身体は空中に停止し、
「それ、ナムストーン!」
と、仲間の下へ舞い戻れた。

少しずつ全員で手を離してみた。
何のことはない5人とも宙に浮いている。
ところが動こうとしても動けない。
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