ナムストーンPART2
京都に集合7
もし我々が力を合わせて戦う相手があるとすれば、
それは邪悪そのものかもしれない。
オサムオサナイはそう思っていた。
人間の内なる邪悪と宇宙にも蔓延する邪悪。
日ごろは内に隠れていて縁に触れて顕在化する邪悪。
人間はなかなかこれをコントロールできない。
敵となるものは考えればたくさんあるようだ。
人間生命の奥に潜む権力欲支配欲その裏返しとしての
ジェラシーなどなど。
調和ではなく分離、建設ではなく破壊、共存ではなく独占。
自由ではなく束縛、話し合いではなく暴力。わがまま、
跳ね上がり、自己ちゅー等々敵は無数に存在している。
テロリストとの戦いになるかもしれない。この美しい地球から
邪悪をいっそうできれば、それは不可能かもしれないが、
この宇宙何が起こるかわからない。
石を手にしてからオサムオサナイはそう思うようになっていた。
ケムンは見るからに学者だ。黒縁のめがねをかけて口ひげ
を生やし威厳がある。
レイはチャーミングな小柄な少女だ。大きな黒い瞳に理知的なまなざし。
ネパールではまだ去年の乱射事件の余波がくすぶっていて、
指揮官だった一番上のおじが今王位を継承している。
ゲリラのテロも続いており政情はかなり不安定だ。
自己紹介が一通り終了すると、五人はそろって右手に石を握り
円陣を作った。呼吸を合わせて「ナムストーン!」と叫んだ。
するとその瞬間五人は空中に10cmほど浮き上がったのだ。
「エー?」皆驚いてたがいに顔を見合わせた。
それは邪悪そのものかもしれない。
オサムオサナイはそう思っていた。
人間の内なる邪悪と宇宙にも蔓延する邪悪。
日ごろは内に隠れていて縁に触れて顕在化する邪悪。
人間はなかなかこれをコントロールできない。
敵となるものは考えればたくさんあるようだ。
人間生命の奥に潜む権力欲支配欲その裏返しとしての
ジェラシーなどなど。
調和ではなく分離、建設ではなく破壊、共存ではなく独占。
自由ではなく束縛、話し合いではなく暴力。わがまま、
跳ね上がり、自己ちゅー等々敵は無数に存在している。
テロリストとの戦いになるかもしれない。この美しい地球から
邪悪をいっそうできれば、それは不可能かもしれないが、
この宇宙何が起こるかわからない。
石を手にしてからオサムオサナイはそう思うようになっていた。
ケムンは見るからに学者だ。黒縁のめがねをかけて口ひげ
を生やし威厳がある。
レイはチャーミングな小柄な少女だ。大きな黒い瞳に理知的なまなざし。
ネパールではまだ去年の乱射事件の余波がくすぶっていて、
指揮官だった一番上のおじが今王位を継承している。
ゲリラのテロも続いており政情はかなり不安定だ。
自己紹介が一通り終了すると、五人はそろって右手に石を握り
円陣を作った。呼吸を合わせて「ナムストーン!」と叫んだ。
するとその瞬間五人は空中に10cmほど浮き上がったのだ。
「エー?」皆驚いてたがいに顔を見合わせた。