二重恋愛
何回目かのコールでようやく菊男の声が聞こえた。

「何?」

出たと思えばいきなりこの言葉。

あいかわらず冷めたい反応…

「花衣だけど、今平気?」

「おぅ。何か用?」

彼女はダメ元で話を切り出した。

「今度あたしの友達が菊男と遊びたいって言ってるんだけど、無理だよね?」

「いいよ別に」

彼の予想外の反応に驚く花衣。

「え?いいの?」

「しつこいなぁお前。いいって言ってるじゃん」

菊男がすぐにOKするなんてめずらしい。

どしたんだろ…?

「じゃあいつだったら遊べる?」

「今からでもいいけど」

「えっ?今から?」

花衣はびっくりしながらももこと操に視線を送った。

すると二人は満面の笑みで首を立てに振っている。

「こっちは今3人だけど…」

「俺も今ちょうど連れと3人でいるから」

なんとも急展開。

早速みんなで遊ぶことが決まってしまったのだった。




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