素直な心






私はそっと震えた手を押さえた。

「大丈夫だよ。まこちゃんなら、大丈夫」

「…明ちゃん……」

「頑張れ、絶対に上手くいくって!」


まこちゃんは軽く頷きながら「うん」と答えた。

私には応援することしかできないけれど、きっと伝わったと思う。


私は、駆けていくまこちゃんの背中を見ながら、心の中でもう一度頑張れと応援した。

不安とワクワクで溢れ帰った背中は、私にも少しだけ勇気をくれた。





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