★恋は曲者ッ★


まずは校長に挨拶。


たこみたいな頭に

金魚みたいな口。


吹き出してしまうかと思ったわ。


一応アタシは特待生入学。

クラスはすでに決められていた。


「佐原美月です。よろしくお願いします」


一日遅れただけなのに

クラスはすでに

グループ化…

入る隙間ないし。

仕方なく

休み時間も一人で過ごし

昼休みになった。

そこで初めて声をかけてきたのは

男の子。

しかもなんやねん!?

この関取は!?


「もぉく(僕)の消しゴム知らんん~?」


知るか~!!

口を開けて喋らんかい!!


「その辺に落ちてるんと違う?」


イライラ答えて

足元を見回してやると

案の定アタシの椅子の下に

ホコリまみれの

きったない消しゴム。


「あったあ~。あふぃがとお~」


口もっと開けい口を!!



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