★恋は曲者ッ★


うっわ

ついて来よる~!!

誰か助けて~!!



暗くて顔はよく見えないが

たぶんものっそい顔で

走りよるんやろなぁ…



俺は振り返ったが

そこにはもう

変態スパイの姿はなかった。





ふぃ~

まいたか。

しっかし恐ろしいな~

世の中も

変わったもんや。

男と女の立場が

逆になってるなんて…




俺は息を調えて

歩きだした。






でも…

なんやったんやろ

あの変態スパイ…

もしかしたら

なんか大変な用があったり…

イヤイヤ!

それやったら声くらい

かけてくるやろ!?




学生のしかも女やから

別に恐れる心配はないけど。






5、6歩歩き始めた所で

俺の背中を好奇心が

くすぐる。





俺は立ち止まった。






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