★恋は曲者ッ★



でも真由はやはり奏多君を

よく思ってはいないようだ。




「えぇ~!?美月ちゃん、アカンて、名倉君は」



「なんで?真由はどこが気に入らんの?」



「気に入らんとかやなくて、怖いやん」




アタシは一瞬、奏多君に押し倒されたことを思い出す。





「どこが?」




「だって…。名倉君の両親は元ヤンやって聞いてん」



「そんなんほんまか分からへんやん!勝手に決めたらアカン!」



「でも…私の友達が名倉がバイクで暴走してるとこ見たって…」



「人違いやって!」




「でもぉ~」




アタシは心配そうな顔をする

真由の背中を

ぽんぽんとたたいて



「だぁいじょうぶ~」



となだめた。





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