★恋は曲者ッ★
「失礼します」
ドアをスライドさせ
アタシは中に入った。
「おう、遅かったな。先生今から職員会議があるから、あとは頼んだ」
「はぁい…」
アタシは中にいる
3人の視線を背中に感じて
先生がドアから出て行くのを見送った。
向き直って
一番に目についたのは
やっぱり奏多君だった。
アタシの顔を見ながらだるそうにシャーペンをクルクル回している。
その綺麗な顔立ちに
やはり見とれてしまうアタシをよそに
奏多君はまたプリントへと目を落とした。
アタシはその隣に座って、アタシの立ち尽くす姿を
じぃ~っと見ている二人に目をやった。
女の子の方は、思った通りのケバケバで
アイラインがこれでもかというようにくっきりとひかれている。
その気の強そうな目がアタシとぶつかった。