月華.
雀の鳴き声に耳を傾け、縁側に腰をかけているのは新撰組副長である、土方 歳三(ひじかたとしぞう)だ。
「副長。」
不意に声をかけられた土方。
土「なんだ?」
「芹沢さんがまた人を…」
土「何だと!?場所は何処だ!」
「島原に程近い着物屋の前です!」
土「山崎、直ぐに向かう。空いている隊士も向かわせろ!」
山「御意」
彼は新撰組観察方である山崎 丞(やまざきすすむ)であった。
芹沢とは、新撰組局長、そして後に仲間に暗殺される事になる芹沢 鴨(せりざわかも)の事である。
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