冬桜 −二度咲くモノ-
「藤川さん。藤川さんの“好き”は、本当の好きではないですよ。
自分の気持ちを相手に押し付けてるだけでしょ?
好きなら、相手の心を一番に考えるべきじゃないんですか?」

とはっきり言った。


すると追い詰められたのか。

「聖がどうなってもいいのか?」

と言ってきた。


ドラマみたいなこと言うやついるんだな。

バカじゃないの?

あんたにどうこうできるような人気じゃないんだよ、聖は。

それに、

「藤川さんが聖くんに何か害を及ぼそうとする気があるなら、止めておいた方がいいですよ。藤川さんは芸能界で力をお持ちかもしれませんが、私はありがたいことに様々な方面にお客様がいます。
それに、今日のこの会話は録音させてもらいました。あなたがこんな人間だと公にされてもいいなら、どうぞ聖くんとのこと公表して下さい。」

と吐き捨て部屋を出た。


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