冬桜 −二度咲くモノ-
「響聖、鈴菜の心臓を受け入れてね。
鈴菜を、あなたの中で生きさせてあげてね。

成功して帰ってくるの、私、待ってるから・・・・。」

と手を握りながら伝えた。



すると、響聖は手を握り返してきた。


「待ってて下さいね。沙羅さんのところに、必ず帰ってきますから・・・。」

と、ほとんど意識のない状態なのにかすれた声で、そう言ってくれた。




その言葉を私はただ、

「うん。」

と繰り返し、何度も頷くしかできなかった。
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