冬桜 −二度咲くモノ-
鈴菜のその他の臓器も、必要としている人に移植してもらうようお願いしていた。


鈴菜ならそう望むだろうと思ったから。


こんな状態でも、全ての臓器が適応した。


どこまでもたくさんの人の幸せを願っているんだと感じた。


普通、これだけの期間を脳死状態で生きていて不可能とされる臓器移植。


なのに、鈴菜は不可能と言われることを可能にした。




人は、人の思いは、心は、どれほどに強くなれるんだろう。




私も鈴菜のように、生きて行くからね。


今までサボってきた分、ちゃんと生きて行くからね。
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