冬桜 −二度咲くモノ-
「そうだ、今日はね、蘭にこれを買ってきてあげたんだ。」

と私にラッピングされた箱を渡す。


開けてみると、ダイヤモンドのネックレスが入っていた。


「こんな高価な物、頂けません。」

と断ろうとすると、

「俺が蘭のために選んであげたんだよ。」

と聞く耳をもたず、それを手に取り私の首につけてしまった。


さすがに断れないので、イラッとしながら、しぶしぶお礼を言って受け取る。


物で釣られるわけねーだろ。


どんな物をプレゼントされても私は喜ばない。


この世でたった一つ、ほしいものがある。


それはどんなにお金を積んでも、どれほど強く願っても叶わないけど…。


それに…
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