冬桜 −二度咲くモノ-
真っ直ぐで、地位や名誉なんかに興味がない人。


こんな人に出会っていたら、私の人生も少しは変わっていただろうか。


でも…、人生には『もしも』というものは存在しない。


あの時こうしておけば、とか、もし私がこうだったら、とか。


ただの逃避だ。


私には今あるものが全て。

現実は変わらない。


などと考えて、情けないことに少しボーッとしていたのかもしれない。


「蘭さんは、どうして悲しそうなんですか?」

と話しかけられた。
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