隣の席のミルクチョコ【企画】
またブーイングをしながら、数名の女子たちは自分の席に帰っていった。
はぁ……。
一応、あの子たちも小声で話してくれたけど、
滝くんに聞こえてないよね…?
勉強してたみたいだし、多分大丈夫だよね…?
チラッと隣を伺うと、バチッと滝くんと目が合った。
「……!」
な、なんで目があうの?!
不自然なくらい、思いっきり目をそらす。
「……何目ぇ逸らしてんだてめぇ」
「そっ逸らしてませ〜んっ」
ひぃぃいっ。
だって、目が合うなんて思わなかったんだもん!!!
「あからさますぎんだろ」
「そんなことないしっ」
「そんなことあるから言ってんだよクソが」
「暴言反対ーっ」
両耳を手で覆って、聞かないフリ。
実はこういう言い合いが出来て、密かにうれしくて
口がにやけそうなのを必死に堪えてる。