隣の席のミルクチョコ【企画】
あたしの口にも、滝くんと同じチョコが入っていたということ。
口の中に、甘いチョコの味が広がる。
……っ!やばい!匂い!!!
速攻でカバンの中からハンドタオルを出して、口を塞いだ。
なんでっ?!
なんで今あたし…口に入れられた…っ?!
その滝くんの行動にドキドキするというより、いろんな事にびっくりしすぎて
心臓がバクバクした。
ちょうど2人が食べ終わったころ。
先生が冗談を言って、クラスの皆がドッと笑った。
あたしたちはそれどころじゃないっつーの!!!
バレるかバレないかヒヤヒヤしてるっていうのに!!!
騒がしくなった教室の中で、滝くんはほんの少し口角を上げながら言った。
「うまかっただろ?」