歪み
-真柚side-


気付くと図書室の前に経っていた。
外では皆が走っているのが見える。
ふらつく体へ壁に預け座り込んだ。

あんなこと言いたかったわけじゃない。
行かないわけないじゃない。
変なところ優しいんだから。


「わっ私!今日告白するって決めた!」

そうゆずが宣言したのは今朝。
あたしは、何も言えなかった。

「真柚はどうするの?
もしかしたらゆずと有君が
付き合っちゃうかもよ」

「それはそれで仕方ないよ」

なんて大人ぶって強がって。
惨めだな、あたし。
< 154 / 274 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop