歪み
「ゆーう!橘さんが泣いてるよー」
えっちょ、泣いてないし。
何言ってんのこの人。
その途端物凄い勢いでカーテンが
がばっと開いた。
ぱちり。
思いっきり目が合った。
その後佐野有は視線をあげ伊東君を睨んだ。
そのままこっちまでやってきて
伊東君をあたしから引きはがした。
伊東君は、特に表情も変えず
「これ、お前のパン買ってきてやった。
じゃあねー」
そう言うと颯爽と消えた。
なっ何なの。これ。